新里は「3小同時統合」へ 桐生市立小中学校の再編で 地元検討委の第3回会合
急速に進む少子化に備えて桐生市立小中学校の再編を検討するため、同市教育委員会が市内9中学校区ごとに設置した「市学校規模等適正化中学校区検討検討委員会」。その新里中学校区検討委の第3回会合が15日開かれた。各委員から「新里中学校区内にある3小学校の同時統合」を目指すべきとの意見が大勢を占め、その方向で進めていくことを確認。来年1~2月の次回会合であらためて課題を整理したうえで、最終的な方向を決める。
検討委は今年1~2月、小中一貫校化した黒保根を除く9中学校区に市教委が設置。区内小中学校のPTA役員や校長、自治会長らが委員を務める。市教委は各検討委に、中学校区を越えて小中学校再編協議を進めるか否か、枠組みを含めて来年3月末までに方向性を出すよう求めている。
新里総合センターで開かれた新里中学校区検討委(山形賢助委員長、15委員)の第3回会合では、前回会合でまとまった「新里中学校区は現状のまま、同区内の小学校を統合する」との方向性を再確認。そのうえで同区内に3校ある小学校について、2段階統合か、3校同時統合かを議論した。
2段階統合とは、適正規模になるよう2校(たとえば新里北小と新里中央小、もしくは新里北小と新里東小)でまず統合し、さらなる児童数減少後に残る1校と再統合するというものだ。
委員からは「2校統合後にもう一度統合するのでは、子どもたちの負担が大きい」「2回統合するよりも、1回の統合をみんなで乗り越える形がいい」「子どもが減る状況で統合は仕方がない」などと、3校同時統合を望む意見が大勢を占めた。
また「きょう議論すべきはここ(3校同時統合か2段階統合か)まで。統合校をどこにするとか、校舎をどうするとかは別の話」とする意見が出た一方で、「(統合後の)学校がどこになるのか分からない中で、『総論賛成、各論反対』になると難しい」などと今後の議論の難しさを懸念する声も出た。
山形委員長は各委員の意見を踏まえ、3校同時統合を目指す方向を確認し、異論は出なかった。来年1月中旬~2月末に開催予定の次回会合で、3校同時統合に伴う課題について市教委に情報提供してもらったうえで、最終的な方向を決めるとした。
検討委の過去の議事録や配布資料は、市ホームページ「桐生市学校規模等適正化中学校区検討委員会」で閲覧できる。