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部員不足に負けるな 92歳OBが投球マシン寄贈 伝統の桐工軟式野球部残して

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部員不足に負けるな 92歳OBが投球マシン寄贈 伝統の桐工軟式野球部残して

スポーツ

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2024.12.29 
tags:アタゴ製作所, 桐工, 桐工 軟式野球部, 桐生工業高校

寄贈したピッチングマシンの前で現役部員に語り掛ける大友さん㊨(桐生工業高校視聴覚室で)

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 1987年に全国大会出場を果たした古豪ながら、近年は部員不足に苦しむ県立桐生工業高校の軟式野球部(田島信昌監督、瀬谷歩夢主将、部員8人)。同部OBの大友昭久さん(92)が24日、後輩たちを励まそうと、ピッチングマシンを同部に寄贈した。「部員不足に負けずに伝統ある部を残してほしい」との大友さんのエールに、瀬谷主将は「昔のような勝てるチームをつくりたい」と奮闘を誓った。
 大友さんによると、同部は50年ごろ同校の学科対抗野球大会優勝メンバーを中心に創部。87年には北関東代表として全国高校軟式野球大会に初出場し、初戦敗退した相手の松山商(愛媛)が優勝している。
 しかし近年は部員不足に苦しみ、“助っ人”を募っての大会参加が常態化し、今夏の県大会には久しぶりに部員だけで出場できたものの、3年生引退後は野球未経験者5人を含む8人のみに。今秋の県大会は再び助っ人を借りての出場で初戦敗退している。
 大友さんは熱交換器メーカー「アタゴ製作所」(みどり市笠懸町阿左美、大友望社長)の創業者(現在は相談役会長)。同部の部員不足を知った今年9月、自ら同部に後押しを申し出たことが今回の寄贈につながった。
 大友さんが寄贈したのは、高さ1.5㍍のアーム式ピッチングマシンと捕手防具一式。マシンは直球専用で人の操作が必要なく、打席に入る人以外全員が守れるため、小人数の同部にはもってこいの練習器具だという。
 24日に同校視聴覚室で行われた寄贈式には大友さんのほか、島秀有校長や田島監督、瀬谷主将をはじめ部員8人ら同校関係者が出席。寄贈品の引き渡しが終わった後、同校から大友さんに感謝状が手渡された。
 大友さんは「部員不足に苦しみながら部をつないでくれた後輩たちに感謝。直接会うことができてうれしかった。今後も部員不足に負けず、伝統あるチームを残していってほしい」と後輩部員に語り掛けた。

 「未経験者が多くて試合経験が少ないので、マシンをできる限り活用して、試合形式の練習を積みたい」と話していた瀬谷主将は「昔のような勝てるチームをつくっていけるよう頑張ります」と力強く語った。

桐生タイムス

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