私学フェアに300人 中学生ら進路情報収集 ユーチューバー・葉一さん講演
私立小中高を目指す受験生や保護者らを対象にした合同進学説明会「私学フェア2025」(桐生タイムス社主催)が15日、前橋市のJAビルで開かれた。桐生地区を含めた県内と両毛地域の私立小中高19校が参加。受験を考えている小中学生や保護者ら約300人が来場し、各校ブースで教職員から学校の特色や入試制度などの説明を受けた。人気の教育系ユーチューバー葉一(はいち)さんの講演も行われた。
桐生タイムス社が運営するプロジェクト「みんなの学校新聞」が初開催した同フェアは2部構成。1部で葉一さんの講演を、2部で私立校の合同進学説明会を開いた。会場内には移動書店や制服相談コーナー、金融商品案内や自転車保険案内などのブースも出展した。
葉一さんは群馬県出身・在住で、東京学芸大卒。教材販売会社や塾講師を経て2012年にユーチューブで授業動画の配信を始めた。教育系ユーチューバーの第一人者で、200万人超のチャンネル登録者数を誇る。
講演では、いじめを受けたつらい中学時代を経て、高校時代に出会った恩師に憧れ、教育者を目指した経緯を説明。授業料が高額で学習塾に通えない家庭が多いことを知り、無料で教育の機会を提供できないかと考え、授業動画の配信を思いついたという。
葉一さんは自らの経験を踏まえ、「やる気になった人が100人いたとして、行動できる人は10人、継続できる人は1人。頑張れば〝100人に1人〟の強みを持てる。その強みが3つかけ合わせれば〝100万人に1人〟になる」と述べ、種類の違う強みをかけ合わせることが成功につながると訴えた。
講演を聞いた高崎市在住の中学2年生の女子生徒(14)は「100人に1人の存在になれるよう、まずは行動して継続できるよう頑張る。いい刺激になった」と語り、進学説明会についても「気になる高校の学科やコースが詳しく聞けて良かった」と笑みを浮かべた。
伊勢崎市に住む中学2年生の渡辺柊音さん(14)も「講演では勉強の計画の立て方などを学べた。進学説明会ではいろんな学校の話が聞けて、興味のある学校も見つかった。受験生という意識が高まったと思う」と自らに言い聞かせるように語った。
【写真】受験を控えた中学生やその保護者らが詰め掛けた私学フェア(前橋市のJAビル大ホールで)
合同進学説明会の参加校、企業出展は次の通り(50音順)
【全日制高校】足利大学付属高校、共愛学園高校、桐生第一高校、佐野日本大学高校、樹徳高校、高崎健康福祉大学高崎高校、高崎商科大学付属高校、東京農業大学第二高校、白鷗大学足利高校、前橋育英高校、明和県央高校
【通信制高校】R高校、わせがく高校
【中学校】共愛学園中学校、桐生大学付属中学校、佐野日本大学中等教育学校、樹徳中学校、東京農業大学第二高校中等部
【小学校】共愛学園小学校
【企業出展】
TSUNASHIMA(制服相談コーナー)、東和銀行(子育て関連金融商品案内)、文真堂書店(関連書籍など販売)、明治安田(自転車保険など案内)