R高校で校舎お披露目会ー桐生の魅力に触れ、様々な体験のできる場にしたい
旧桐生女子高校の跡地に開校した学校法人角川ドワンゴ学園が運営するR高校(桐生市梅田町、奥平博一校長)の校舎お披露目会が20日、同校で行われた。式典には同校関係者を含め約100人が出席した。
お披露目会式典で角川ドワンゴ学園の山中伸一理事長は、「全国でオンラインで学んでいる生徒が、スクーリングなどを通じて友達になり、全国有数の伝統的建造物群のある桐生の魅力に触れ、いろいろな体験をしてほしい」と話した。
奥平博一校長は、実家が兵庫県西宮市の西宮神社の近くにあることを明かし、分社のある桐生との縁について触れた。「100年以上、人材を輩出してきた桐女の校舎を継承できることを誇りに思う」と述べ、「全国から集まった若者が桐生の魅力を知り、生涯この町を応援してくれる人材を輩出できたら」と抱負を語った。
また、荒木恵司桐生市長は「R高が全国に誇れる多様性豊かな学び場であるよう、市としても全面的にサポートしていきたい」と祝辞を述べた。
式典後、校舎正門脇に建造された旧桐生女子校校章記念碑の除幕式も行われた。
式後の取材で、旧桐生女子高校OBの中静記代子さん(69)は、「(桐女があったという)人の記憶が薄れていく中で、桐女の校章記念碑が残っていると、忘れずにいられる。校舎が残って、校名は変わっても、子どもたちが勉学している場所として残っていくというのはすごく嬉しい」と語った。
【写真】旧桐生女子校校章記念碑の除幕式(同校で)
その後、校舎見学が行われ、内装工事を終えた同校の教室が公開された。市内から見学にきた中学3年生の曽根大地さんは「動物が好きなので、酪農などを学べる全日制の高校にも興味があるが、N高やR高にも関心があり、見学に来た」という。一斉授業ではなく、自分のペースで好きなことを学べるスタイルに魅力を感じていて、進学先の一つとして検討しているそうだ。
同学園が運営するN高、S高、R高はインターネットと通信制高校の制度を活用した新しいネットの高校で、25年4月時点で、約3万2000人の生徒が学んでいる。開校したばかりのR高には県内外含めた1000人超(25年4月時点)の生徒がオンラインを通じて高校生活をスタートさせた。今年度内には生徒数3,000人を目指す。
所属する高校の本校舎に3日間程度登校するスクーリングは原則2年次に行われ、R高でも現1年生が2年生になる来年、本格的に開始する。スクーリングでは授業だけでなく、イベント参加などを通じて地域に文化や歴史に触れる機会も設けられるという。
【写真】玄関近くに展示された同校の制服
【写真】スクーリングなどで使用される教室①
【写真】スクーリングなどで使用される教室②
【写真】家庭科室
(編集部)