〝桐生登校〟は6月から 桐女跡に4月開校のR高校、県の認可受け設置法人会見 初年度生徒数3千人見込む
桐生市梅田町一丁目の旧桐生女子高校跡地に4月開校する通信制高校「R(アール)高等学校」。設置運営する学校法人角川ドワンゴ学園(沖縄県うるま市)は3日、県庁で記者会見し、県知事の設置認可を受けたと発表した。インターネットを活用した授業が中心だが、桐生市の本校で行うスクーリング(対面授業)の始まりは6月からで、宿泊も含め本格化するのは9月以降。市内での織物体験など課外活動も予定する。初年度生徒数は3,000人を見込んでいる。
R高は同法人が全国から生徒を募集する3年制の通信制高校。16年設立のN高(沖縄県うるま市)と、21年設立のS高(茨城県つくば市)の生徒数は昨年末時点で3万2,460人に上り、関東圏の生徒数増加に対応するためにR高を新設する。
R高の定員は2万人で、初年度の生徒数は開校当初1,500人、年度途中の転校などで年度末3,000人を想定。改修を終えた桐生本校には約20人の教職員が常駐し、生徒が在学中に1回以上行う本校でのスクーリングに通年で対応する。
桐生本校でのスクーリングは2年次の必修授業(通学型3日、宿泊型3泊4日)で、初年度は通学型が6月から、宿泊型が9月以降の本格化を想定。初年度の2年生は年度途中の転入生のみのため、実際にどの程度の人数になるかは未知数だが、2年目の26年度は数百人程度の来桐を見込む。
桐生本校でのスクーリングによる桐生市での授業や課外活動は、桐生織の織物体験や藍染めの職人体験、鳳仙寺での座禅体験、八木節踊り体験などを想定。県内では世界遺産の富岡製糸場の見学、県産野菜を使った調理実習なども検討中という。
4~5月には桐生本校で市民向けの内覧会も実施予定。R高校長に就任予定の奥平博一N高校長は「廃校跡を学校として再生することは地域にとっても喜ばしいこと。若者が地域に来ることに意味を感じている。地域活性化につなげたい」と語った。