ヤングケアラーで独自調査 群馬・桐生市教委、全児童生徒に 早ければ3学期から
大人に代わって日常的に家事や家族の世話をする子ども「ヤングケアラー」が社会問題化する中、桐生市教委は8日までに、市立学校で全児童生徒に毎月行っている生活アンケートに、ヤングケアラーに特化した共通項目を追加する準備を進めていることを明らかにした。早ければ3学期から始めたい考えだ。
桐生市議会教育民生常任委員会が5日に開いた協議会で市教委が報告した。
報告によると、市教委としてはヤングケアラーに対する市立学校の取り組みとして、全児童生徒を対象に定期的な実態把握のための聞き取り調査が必要と判断したとした。
生活アンケートは、全児童生徒を対象に各学校が毎月行う調査で、悩みや困りごと、いじめなどについて聞き取る。家庭での困りごとや悩みごとなどを聞く学校もあるが、現状では学校ごとに項目が異なっている。
市教委はヤングケアラーに特化した共通項目を追加し、共通の聞き取りができるよう準備中と説明。質問内容は県のアンケートも参考にしながら校長会と連携して決め、早ければ3学期から始めたいとしている。
ヤングケアラーをめぐっては、県が現在、県内すべての小学6年生、中学2年生、高校2年生を対象に、実態把握のためのアンケートを実施中。今週が回答締め切りという。
ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定される家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものこと。子どもらしい生活が送れない、学校生活に集中できないなどの課題があり、社会問題化している。
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