こどもの自由を守る会、「黙食」見直しなど要望 署名2943人分をみどり市教委へ
学校給食時の「黙食」の見直しなどを求めて県内の自治体に要望を行っている「ぐんまこどもの自由を守る会」(町田拓也代表)は16日、みどり市教育庁舎を訪問し▽マスク着用は任意であることの通知▽本人の意思尊重▽黙食の中止―などの検討を求める要望書を、同市教育委員会に提出した。
同会は2943人分の署名を集め、その署名時に集まった約1000件の意見とともに、これまで群馬県のほか、前橋市や高崎市などの七つの市町村に要望書を提出。今回は活動に賛同するみどり市の小学生の保護者らと、保志守教育長に要望書を手渡した。
要望書では、長期にわたる新型コロナウイルスの感染防止策により「園児、児童、生徒の健康や発育、発達に悪影響を与えていることが懸念される」とし、マスク着用に関しては「任意であるにもかかわらず、教育現場では『実質強制』ともいえる状態」と指摘。
保護者からは「体育の時なども先生がマスクをしていると子どもも外しづらいと言っていた」など学校の様子を報告。過剰な感染対策の緩和、差別やいじめが起きないような指導の徹底などを求めた。
保志教育長は、昨年12月のみどり市内の学校の感染状況が今年度最多の状況となっていたことなどに触れ、「校長会でマスクの対応などについて、しっかりと時間を取って協議した。何とかしてあげたいという気持ちはもちろんあるが、学校の中で感染が広がるようなことは第一に避けたいという思いが強いと感じた」とし、「まだマスクを外しての会話を推奨することは難しいという結論に至った」と現場の思いを説明。
「子どもたちを思う気持ちは共通している。安心安全、将来を含めた子どもの健康、現状に促した対応を考えていかなくてはいけない。早くコロナ禍が明けて、子どもたちが伸び伸びとマスクをせずに今まで通りの生活を取り戻せたらという思いは強くある」と話した。