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高校生サマーキャンプ 全国から80人参加 将来の進路考える

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高校生サマーキャンプ 全国から80人参加 将来の進路考える

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2023.08.30 
tags:グローバル始動人サマーキャンプ, サマーキャンプ, 一般社団法人HLAB, 福田尚久, HLAB GUNMA 2023

HLABのサマーキャンプは、群馬県では21年から開催されており今回が3回目。これまではコロナ禍の影響でオンラインでの実施となっていたが、今回初めて完全対面での開催となった。

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 一般社団法人HLAB(東京都世田谷区、小林亮介代表理事、エイチラボ)が手掛ける高校生向けプログラム「グローバル始動人サマーキャンプ(HLAB GUNMA 2023)」(群馬県主催)が8月14日~20日にかけ、群馬県高崎市榛名湖町の宿泊施設榛名湖温泉ゆうすげで行われた。同県初の完全対面開催に全国から約80人の高校生が参加した。


 エイチラボは2011年に創設されたリベラルアーツ教育の寮生活を再現したサマースクール。夏の同時期に群馬のほか、東京、宮城、長野でも開催される。全国から集まる高校生は、国内外トップ校の大学生メンターと寝食を共にしながら、さまざまなプログラムを通して交流し学び合う。他者との対話から得られる学びに重きを置き、受動的な日本の従来の学校教育だけでは得ることが難しい、新たな学びの形を提供する。
 また、高校生への新たな学びを提供するとともに、開催地域に根付いたワークショップなどを実施し、県との交流も作り出す。群馬県では21年から開催されており今回が3回目。これまではコロナ禍の影響でオンラインでの実施となっていたが、今回初めて完全対面での開催となった。


 知人からエイチラボを紹介され、今回初参加した前橋女子高校1年の吉沢愛真さんは「一言でいうと衝撃的」と目を輝かせる。「いろいろな場所からさまざまな人が集まっている。全く違うバックグラウンドを持つ人たちと会話ができる機会はなかなかないこと。それだけでもとても楽しい。集まった高校生の意識の高さにもとても刺激を受ける」と話した。
 全国から参加した約80人(群馬45人)の高校生はキャンプ3日目の16日、前橋工科大学理事長で日本通信の代表取締役を務める福田尚久さんの講演を聞き、質疑応答ではさまざま質問を福田さんに投げかけた。

【写真】講演する福田尚久さん

福田さんは1962年、群馬県吉岡町生まれ。前橋高校、東京大学文学部卒。米ダートマス大経営大学院(MBA)修了。93年アップル本社入社後、ディレクターや副社長などを歴任。02年に日本通信に入社し15年に日本通信の社長就任。21年からは前橋工科大学理事長を務める。

 

【写真】福田さんに質問する生徒たち


 生徒たちは福田さんに「いろいろな経験をする中でこれまでに苦労したことや難しかったことはあったのか。もしあればそこからどう抜け出したのか」や「自分が尊敬できるような人との関わりの作り方」「仕事の中で学んだことは何か。働く前に今から準備することはあるか」などを質問。福田さんは生徒たちからの質問に答えながら、最後に伝えたいこととして「自分に自信が持てないことは当たり前。不安があることが普通。でも、不安を乗り越えるために、自分には自信があると言い聞かせないといけない。自分自身が自信を吹き込むしかない。他人はやってくれない。そのためにも『自信過剰であれ』と皆さんには伝えたい」と話した。


 同日の午後から生徒たちは、テーマに対してアイデアを出し合い、答えを考えるワークショップ「アイディアソン」を実施。各グループは「政治」「経済産業」「環境問題」「教育問題」の4つのテーマから割り振られた1つのテーマについて議論を交わしアイデアをまとめる体験を行った。

【写真】資料を分析し自分なりの考えをまとめる参加者たち

 

 各グループにはテーマに沿った資料が配布されるが、一人ひとり配布資料の内容が違うため情報の共有が必要となる。与えられた資料をグループ内で回覧することは禁止。資料を基にそれぞれが分析し、自分なりのアイデアとしてまとめ他者に伝える能力が求められる。
 政治をテーマに「どうすれば若者が政治に関心を持つのか」について考えたグループでは、「議員を決めるのは自分たちだという認識を強めることが必要」「そのためには自分が思う政治家の理想像を確立させるべき」という意見が出た。また、環境をテーマに「世界の水不足問題を解決するためには」について議論したグループでは「日本では水不足について興味関心を持っている人が少ない」「水不足と日常生活のつながりを感じにくい」という課題が。これに対し「視覚的にわかりやすいものを利用し、知識を得た人が知識を広めることが大切」「先進国だけでなく、途上国の人たちにも正しい知識を与えることが重要」という意見が上がっていた。

 

【写真】グループでまとめたアイデアをプレゼンする様子

 

 同キャンプではこのほか、アートワークショップやインタビューワーク、タレントショー、フリーインタラクションなど、豊富なプログラムが20日まで行われた。参加した高校生たちは夏の1週間でさまざまな価値観に触れ、自らの進路・未来を主体的に考える良い機会となった様子だった。

(編集部=臼井晃斗)

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