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学校に関わるすべての人たちの悩みを聞きますー「つなぐん」開設から3ヶ月

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学校に関わるすべての人たちの悩みを聞きますー「つなぐん」開設から3ヶ月

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2024.07.04 
tags:MANABIBAネットワーク, つなぐん 群馬, つなサポ, 保護者の悩み相談, 群馬県教育委員会, 群馬県総合教育センター

 4月1日から学校に関係する相談・支援業務を一元化するため群馬県総合教育センター(伊勢崎市)に「心と学びのサポートセンター つなぐん」が開設された。「つなぐん」という名称は「つながる広がる群馬(ぐんま)の相談窓口」という意味が込められている。同センターの職員が名付け親だ。

 これまで、学校に関係する相談・支援業務は県の中でも分散されていた。高校生の悩み相談窓口である「高校生LINE相談」は県教委高校教育課が運営、フリースクールと教育支援センターの連携を図る「MANABIBAネットワーク事業」は義務教育課が担当してきた。発達障害、いじめなど養育全般に関わる相談や教職員向けの相談などは総合教育センターが窓口だった。

 「電話や対面中心の時代からSNSなどの文化に変容する中で、学校に関わるすべての人たちの相談窓口を総合教育センターに集約し、間口も広くとろうという流れになった」と同センターの古市功所長は一元化の意図を説明する。

 相談したい人は電話、来所といった従来の相談方法を選ぶこともできるし、メールやSNSなどを活用した相談も可能。間口を広く取ることで、相談に対する心理的なハードルも低くなり、相談しやすくなった。

【画像】相談窓口の入り口(「つなぐん」のサイトより)

 

▶保護者のみなさんの相談をクリックすると相談のメニューが表示される

【画像】保護者の用の窓口(「つなぐん」のサイトより)

 

 開設から3ヶ月。すでに相談件数は600件を超えた。「一元化されたので件数が例年に比べ多いかどうかはまだ何とも言えないが、質の面では間違いなく向上した」と古市所長。

 従来は相談を受け付けてもそこで終わりになってしまうケースも少なくなかったが、つなぐん開設後はフリースクールや支援センターなどにつなぐなど、連携の取れた動きができるようになった。昨年と比べると相談から支援につながるケースが増えている。相談には専門的な知識をもった相談員が対応。医学的な相談も受け付けている。ケースによっては相談者と医師の架け橋になることもある。

 相談の内訳は保護者が7割弱、児童・生徒が1割強、教職員が約1割、その他1割だ。保護者は養育や子育てについて、児童・生徒は人間関係や自分自身について、教職員は指導上についての相談が多いという。

 いじめが増えればいじめの相談窓口を作ったり、自殺者が増加すれば、アドバイザーを置いたりなど、相談業務、支援業務、福祉や養育の領域はとかく対処療法的になりがちだ。結果的に「選択肢」が乱立し、手元にいろいろな案内が届くが、どこに相談すればいいか分かりにくい状況を生み出してきた。古市所長は「”とりあえず“教育や子育てに関わる悩みは『つなぐん』に、という流れを構築でき、入り口が分かりやすくなった」と手応えを感じている。

 みどり市に在住する女性は「大なり小なり子育ての悩みを抱えている親は多い。気軽に専門家に相談できるのはいいこと」とつなぐんが開設されたことを歓迎する。

(編集部)

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