課題発見の実習始まる 群大理工学部生が82社で 桐生市長と名刺交換も
群馬大学理工学部(桐生市天神町、石間経章学部長)で19日、学生が企業団体に赴く恒例の課題解決型学習(PBL)「課題発見セミナー」が始まり、2班7人の学生が桐生市役所(同市織姫町)へ実習に赴き、荒木恵司市長と面会して名刺交換した。学生は市有施設見学や市の事業説明、質疑応答などを経て課題を見い出して発表する。
実践力の高い学生を育てようと、同学部2年生の必修科目として2022年度から開講した同セミナー。事前調査と関係者インタビューを行った学生が、数人ずつの班に分かれて企業団体で実習し、テーマに合わせて課題を発見する。
今年度は476人の学生が桐生市内外の82企業団体で研修し、実習期間は19~30日のうち2日間。桐生市での実習は、市長面会、梅田浄水場などの市有施設、大学連携や地方創生などの事業説明、質疑応答などを経て課題を発表する。
荒木市長と面会したのは、「桐生の魅力発信」をテーマにした第1グループ3人と、「若者の定住」をテーマにした第2グループ4人。学生たちは慣れない手つきで名刺交換した後、荒木市長と歓談した。
荒木市長は「桐生はものづくりの特色がある街。若者や女性に選ばれる街になるにはどうするかを職員中心に検討しており、群大生とも意見交換をしている。興味ある部署があったら遠慮なく話してもらって、ぜひ有効活用しほしい」とエールを送った。
第1グループメンバーの群大理工学部2年の橋本一輝さん(19)は「祖母が桐生出身で幼いときから来ていた。昔ながらの店がたくさんあり、古都的な感じでステキな街」と桐生の印象を語りつつ、「電子・機械類を学んでいて、水道施設に興味がある。公務員志望でもあり、持続可能な社会に向けた課題を見つけたい」と語った。