「将来ここで学びたい」中学生が科学の魅力知る 群大でサイエンスフェスタ
群馬大学理工学部(桐生市天神町)で20日、同市内の中学生に科学の魅力を伝える恒例イベント「サイエンスフェスタ」が行われた。参加した23人の中学生はそれぞれ興味のある分野を選び、同大大学院生による研究内容紹介を経て、プログラミングやドローン操縦などを体験。参加者の中には「興味が出た。将来ここで学びたい」と語る子もいた。
最先端科学を研究する楽しさを大学院生が市内の中学生に伝え、科学の魅力を知ってもらおうと、同大理工学府(石間経章学府長)と桐生市教委(小林一弘教育長)が毎年この時期に開く恒例行事で、今年で11回目を迎える。
今回は市内在住の中学1~3年計23人が参加。12個の研究テーマで講師の大学生が研究内容を分かりやすく解説する「ポスターセッション」、プログラミングやドローン操縦、レーザーによる距離計測などを体験した。
開会式では、石間学府長が「理科にはたくさん分野がある。大学院生から研究内容の説明を受けて『自分もやりたい』と思うかもしれない。ぜひ群大に来て続きをやっていただきたい」と参加中学生に呼びかけた。
ポスターセッションでは、▽ナンバープレートの画像を使った車間距離の計測手法の開発▽コンピューター上で実験を再現するシミュレーション技術▽車を軽くして燃費向上やCO2削減を図るため接着剤で車を組み立てる研究▽ロボットやドローンなど何かを思い通りに操ることができる制御工学の研究▽水に浮くほど軽いポーラス(発泡)アルミニウムの研究─などを紹介した。
桜木中2年の渡邉陽樹君は「シミュレーション技術の話に興味を引かれた。理科が好きなので、群大に進学してサイエンスフェスタで教える側になりたい」と力強く語った。
同じく桜木中2年の宮下陽介君は「プラモデル作りや、それを拡大した模型を自分で作るのが好きなので、接着剤で車を組み立てる研究の紹介が楽しかった」と笑顔を見せた。
【写真】講師役の大学院生が紹介する最先端科学の研究内容に耳を傾ける中学生ら(群馬大学理工学部の総合研究棟4階で)