「五感を使って社会を学ぼう」有志の探究活動でみどり市を訪問ー伊勢崎高校
県立伊勢崎高校(高橋みゆき校長)で8日、第5回iTanQスタディーツアーが行われた。同ツアーは教室の外に出て、五感を使って社会を知ってもらうのが目的で、昨年から探究活動の一環として実施している。受講は希望制で、今回のツアーには同校1、2年生の26人が参加した。
今年は人口減少の進む地域を実際に訪れ、その地域の抱える課題を学ぶことがテーマ。夏休みには南牧村を訪れた。「みどり市は南牧村と違い、都市化と過疎化の混在している地域。わ鐵などを活用した観光資源の掘り起こしに積極的な同市を探訪し、地域の課題を自らの足を使って知ってもらえれば」と同校探究部長の山口将史教諭は話す。
最初に訪れたみどり市役所大間々庁舎では大間々の歴史や文化を後世に伝える「三方良しの会」会長の松﨑靖さん(足利屋洋品店社長)とみどり市観光課長の佐藤学さんが同市の紹介と町が抱える課題について説明した。
松﨑さんは、江戸時代中期に大間々に移り住んだ近江商人たちが醤油や酒の醸造をはじめたことや足尾銅山で潤った大間々の歴史を紹介した。「三方良しの精神はSDGsに通じる。古いものを掘り起こすことで新しいものや価値が生まれる」と生徒たちに話した。
【写真】大間々の歴史について語る松﨑さん(みどり市大間々庁舎で)
【写真】講義を熱心に聞く伊勢崎高校の生徒たち(みどり市大間々庁舎で)
その後、一行はわ鐵のトロッコ列車に乗り込み、神戸駅へ。富弘美術館を見学した後は、再び大間々に戻り、日本一醤油で知られる岡直三郎商店の醤油蔵などを見学した。
【写真】わ鐵のトロッコ列車に乗り込む伊勢崎高校の一行
【写真】神戸駅に到着した一行
参加した同校2年の矢島あおいさんは「家から遠くないのでみどり市は身近だったが、自分が知らないこともたくさんあり勉強になった。また観光などでみどり市を訪問してみたい」と感想を語った。
(編集部)