「マナビの一歩」を踏みだそう! 県総合教育センターで、ぐんま教育フェスタ開催ー1日
群馬県教育委員会は1日、県総合教育センター(伊勢崎市)でぐんま教育フェスタを開催した。今年度は「『マナビの一歩』を踏みだそう!」というコンセプトで、長期研修員による先進的な教育活動の事例報告や産業医でスポーツドクターの辻秀一氏の講演会が行われた。
今回のフェスタは、県の先進的な教育の取り組みを学校関係者だけでなく多くの県民に知ってもらいたいという趣旨で、関係者以外の人もオンライン、オンデマンドで参加できるようになった。
9時過ぎから行われた実践発表では、非認知能力の育成、インクルーシブ教育、外国人児童の指導など11のテーマが設けられ、長期研修員が実践した教育活動の事例報告や意見交換が行われた。会場には教職員など多くの学校関係者が訪れ、それぞれ関心のあるテーマを自由に選んで、分科会に参加していた。
幼児教育の会場では長期研修員である桐生市立新里中央小の木村弘子教諭が幼稚園、保育園から小学校に入学する「架け橋期」を円滑に進めるためのカリキュラムを提案した。
【写真】事例研究を発表する木村教諭
木村教諭は授業の時にウェアラブルカメラを身につけ、子どもたちの行動や会話を継続的に観察した。その撮影から得た気づきなどを動画を交えながら発表した。
「秋をさがしに」という生活科での授業では、小1生と園の子どもたちが2人1組のペアをつくる様子や園児と児童が一緒にどんぐりを探す過程を丁寧に観察した。年齢や所属の違う園児と児童が対等に双方向的に関わり合う様子を見て、教員の間からは驚きの声も上がったという。
数回実施した小学校と園の協働授業で、園の子どもたちは小学校生活に対して前向きなイメージを持つことができ、「早く小学生になりたい」という園児もいたという。また小1生は園児との関わりを通じて、自分自身の成長を実感し、自信につなげることができたそうだ。
また子ども教育相談の会場では、総合教育センターの「つなぐん」「つなサポ」が紹介され、長期欠席している子どもたちへの支援活動の実践報告が行われた。
教育の最新情報の提供や教育の課題解決の提案を通じて、教育のあり方について考えるきっかけになればと県教育総合センターでは話している。
(編集部)