生徒主体で学校を変える 藤岡工業高の新ビジョン「藤工BLAZE」始動
藤岡工業高校(星野亨校長)で24日、校長と生徒会役員ら有志16人が集まり、同校の新たな教育ビジョン「藤工BLAZE(ブレーズ)」の始動に向けた対話の場が開かれた。校長は「生徒が主語」となる学校づくりを掲げ、生徒自らが道なき道を切り拓く重要性を熱く説いた。
■校訓を重ねた「藤工BLAZE」に込めた思い
同日午後4時半、教室に集まった校長と生徒会役員らは、「藤工BLAZE」について意見を交わした。

【写真】藤工BLAZEのロゴ
「藤工BLAZE」は、同校の校訓「希望を胸に 未来を拓け」をベースに校長が名付けたもので、「道なき道を切り開く」という開拓の精神と、「強く燃える炎」「輝く光」といった意味を併せ持つ。生徒一人ひとりの挑戦と成長を象徴する言葉だ。さらに「Our Well-being(みんなの幸せ)」という考え方も重ね、「自分たちの幸せのために、自ら考え、行動する学校」を目指す理念が込められている。
■生徒の熱意に手応え 発信強化で魅力向上へ
星野校長は着任間もない中での同校の印象について、「生徒も先生も一生懸命で情熱を感じた。それなのに高校の魅力が十分に伝わっていないのはもったいない」と率直に語った。この日の会合についても、金曜日の放課後にもかかわらず多くの生徒が集まったことに触れ、「これほどの熱意を持った生徒がいることに感動した」と話した。
また、部活動や学校行事に真剣に取り組む生徒の姿を挙げ、「もっと外に発信すれば、この学校の良さは必ず伝わる」と強調。同校では今月15日から公式インスタグラムを開設し、情報発信の強化にも乗り出している。「生徒たちの良い表情や頑張っている様子を発信することで、『藤工で青春を送るのもいい』と中学生に思ってもらいたい」と語った。
生徒会活動については「楽なことではないが、みんなのために動いているのは本当にすごいこと。その思いは自分と同じ」と評価。生徒と学校側が同じ方向を向いて学校をつくる重要性を強調し、「同志」として生徒のアイデアを積極的に支援していく考えを示した。

【写真】同校の公式インスタグラム
■実践事例を共有 生徒主体の可能性示す
当日は前任校での実践例も紹介された。生徒の発案で校内にアイスの自動販売機を設置したり、校則の見直しを実現したり、文化祭の代替として球技大会にステージ発表を組み込むなど、生徒主体で学校生活を変えてきた事例に、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けた。
こうした事例を通じ、「藤工BLAZE」で実現できる可能性を具体的に示すことも今回の狙いの一つだ。校長は、生徒が主語となって学校課題に向き合う意義を説き、「自分たちで考え、提案し、実現していく経験を積んでほしい」と呼びかけた。さらに、その過程や成果を学校内外へ発信し、学校の魅力向上や地域からの理解促進につなげたい考えだ。
今後は、校長自らが発信する「藤工BLAZEジャーナル」の発行や、生徒によるポスター制作、学校キャラクターの検討なども予定。工業高校の特色を生かし、デザインや製作に関わる活動の展開も視野に入れている。



■自分たちの手で学校を良くしていきたい
参加した生徒会長で3年の杉安敏さんは「校長の話を聞き、BLAZEの取り組みで学校がどう生まれ変わるのか楽しみ。自分たちの手で学校を良くしていきたい」と前向きに語った。
星野校長は「新しいことに挑戦する過程で、うまくいかないことがあってもいい。その経験こそが将来につながる」と述べ、生徒の主体的な挑戦に期待を寄せた。藤工BLAZEは、生徒の情熱に火をつける新たな原動力となりそうだ。
記者の目
会の終了後、星野校長が「記者の個別取材に答えられる人は残ってほしい」と呼びかけた。全体の場で発言するだけでも勇気がいる中、ましてや取材という“矢面”に立つことは、高校生にとって決してハードルが低いものではない。正直なところ、誰も残らないのではないか――そんな思いもよぎり、事前に生徒会長へ声をかけた。
しかし、その予想はいい意味で裏切られた。会場に残ったのは6人の生徒。記者を囲むように座り、それぞれが「BLAZE」への思いを語り始めた。学校をどう変えていきたいのか、自分たちに何ができるのか――校長が示した「道なき道を切り拓く」という理念は、すでに彼らの心に小さな火を灯しているのかもしれない。
同校の新たな取り組みが、生徒たちにどのような変化をもたらしていくのか、見守っていきたい。
(編集部)
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