大学入学共通テストが終了 桐生地区トラブルなく
大学入試センター試験の後継となる2回目の大学入学共通テストは16日、数学と理科を実施し、2日間の日程を終えた。群馬大学理工学部の桐生地区試験場では東京大学弥生キャンパス前で15日に発生した刺傷事件を受け、桐生署の協力を得て警備体制を強化。県内14会場では2日間を通じて目立ったトラブルはなく、全日程を終了した。
大学入試センターによると、トンガ諸島付近での海底火山爆発による津波警報発令に伴い、岩手県立大宮古短期大学部(岩手県宮古市)の試験場は2日目のテストを全て中止。津波の影響で電車が遅れ、宮城、千葉両県の3試験場では開始時間を最大71分繰り上げた。同センターは避難指示などを理由に受験できなかった場合は、追試験の受験申請を受け付けると決定した。
このほか、三重県の試験場で、1日目の国語の時間にスマートフォンを脚の間に挟んでいたとして、受験生1人が失格となった。外部への問題の流出は確認できていないという。また、他の受験生の答案をのぞき込んだなどとして2人が失格となった。
共通テストには約53万人が志願したが、受験者は最も多い英語リーディングなど外国語で約48万人。県内では8436人が志願し、最も受験者が多かったのは外国語で、志願者の93・1%に当たる7856人が受験した。
共通テスト会場の東京大学弥生キャンパス付近で15日朝、受験生ら3人が切り付けられた事件を受け、各会場では新型コロナウイルスの感染防止策の徹底に加え、警備体制を強化。桐生地区試験場では桐生署のパトカー1台が常駐し、担当者は「受験生は安心感を持って受験できた様子。職員も非常に心強かった」と感謝していた。
平均点の中間発表は19日。地理歴史・公民と理科の特定科目間で、平均点に20点以上の差が出た場合に行う得点調整の有無は21日に発表される予定。また、追試験と再試験は29、30日で、県内では群大荒牧地区試験場のみで行われる。