【四国総体2022】意気込む樹徳6選手 陸上競技、来月3日から鳴門市で
2022年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)が23日に開幕する。会場は徳島(陸上、バドミントンなど)、香川(バスケットボール、バレーボールなど)、愛媛(卓球、柔道など)、高知(少林寺拳法、水泳など)の四国4県と和歌山県(ヨットのみ)。8月23日まで、各地の大会を勝ち抜いた選手によるハイレベルな戦いが繰り広げられる。桐生・みどり地区の高校からは、樹徳が陸上、卓球男女、相撲、少林寺に、桐生市商が女子バスケットボールと男子バドミントンに、桐生が少林寺拳法に、桐生第一が柔道に群馬代表として出場する。28日に徳島市のアスティとくしまで開かれる総合開会式まであと1週間。「燃え上がれ我らの闘志四国の大地へ」のスローガンのもと、高校生が各種競技で躍動する姿を見せてくれるに違いない。樹徳陸上部の6選手に意気込みなどを聞いた。
8月3~7日に徳島県鳴門市で行われる陸上競技には樹徳から6選手が出場する。北関東予選(6月17~20日、栃木県)女子砲丸投げ優勝の原志織(3年)、男子3000メートル障害準優勝の村田幸翼(3年)、男子棒高跳び準優勝の鈴木豹駕(2年)、女子棒高跳び3位の今井葉月(2年)、男子800メートル3位の大久保綾(2年)、男子400メートル4位の米倉拓(2年)だ。
■砲丸投げの原
女子砲丸投げ優勝の原は2位を51センチ差で突き放す圧勝。12㍍40の自己記録を大きく更新する12メートル74で堂々の優勝。「(北関東予選で)13メートル台を出すことが目標だった」と悔しさをにじませながらも、予選の3投で好記録を出せたことを評価。「インターハイにつながる大会になった」と、いい形での優勝に自信も漂わせた。
「インターハイで戦うには体重がまだ足りない。動きの安定を高める練習をしながら筋力強化もしている」と話す原の目標は高い。「13メートル30以上を出して入賞」とさらなる自己記録更新を狙う。
■3千障害の村田
男子3000メートル障害準優勝の村田は、本命の5000メートルでは全国切符を逃し涙をのんだが、「絶対決める」と悔しさを力に変え、今年5月から練習した3000㍍障害で自己新記録となる9分9秒をたたき出した。
スピードを維持したまま走り続ける持久力を高める練習に取り組んでいる村田。「自己ベストを更新して決勝に残りたい」と笑顔で語っている。
■棒高男子の鈴木
男子棒高跳び準優勝の鈴木=みどり市立笠懸中出身=は1年時にも北関東予選に出場。「去年は気持ち負けしていたが、今年はリラックスしながらも自信をもって跳べた」と好感触。
平日は学校の部活動でスプリント系の走り込み練習を、週末は棒高跳び練習場の聖地として全国的にも知られる「ベル・ドーム」(吉岡町)で技術練習に励む。本大会は「4メートル60の高さからスタート。ベストの4メートル50を上回る記録を残して、来年につながる経験をしたい」と意気込む。
■棒高女子の今井
女子棒高跳び3位の今井も週2回同練習場で技を磨く。北関東予選で本大会出場を決めたが、自己記録の3㍍90に届かず悔しさも残った。
「助走の勢いをいかにうまくポールを曲げて跳躍する力につなげるかが、記録更新のカギ」と今井。昨年のインターハイで3メートル80を跳び、6位入賞しただけに、「3メートル80だと上位は狙えない。4メートルを跳んで3位以内に入り、メダルを取りにいく」と強気の表情を見せる。
■800の大久保
男子800メートル3位の大久保は北関東予選にコンディションのピークをうまく合わせた。競技予選を先頭を引っ張る好走で首位通過。入賞圏内を狙った決勝では、「思った以上に足が動いて」3位に食い込んだ。
本大会に向けては、苦しさとの戦いになるレース終盤に、いかにスピードを落とさないかに注力している。「ラストの体が動かない中での食らいつきの部分」とし、予選、準決勝、決勝の3戦となる本大会に合わせ、スタミナ強化に励む。
本大会では入賞圏内争いに絡む「1分51秒あたりを出して、来年は優勝を」と思い描く。
■400の米倉
男子400メートル北関東予選で48秒43の自己ベストで4位に食い込んだ米倉は、昨年逃した本大会切符をつかみ取った。
「決勝で周りの圧に押されて前半から力を出せなかった」としながらも、「自己ベストは出せた」と余力を残しての自己ベスト更新に成長を実感。
「レースの楽しさを感じながら、48秒26を狙って自己ベスト更新を」と自身初の全国舞台を楽しみにする。
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樹徳高陸上部の千明大斗主将(3年)は「みんな関東大会でいいパフォーマンスを出した。全国という大舞台でもしっかり力を発揮してほしい」と、6人にエールを送る。