ホーム

»

学校ニュース

»

【ルポ】くらぶち英語村 自然豊かな環境で英語を学ぶ

学校ニュース

一覧はこちら

【ルポ】くらぶち英語村 自然豊かな環境で英語を学ぶ

ライフ

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2022.07.27 
tags:くらぶち英語村, 群馬 留学, 群馬 留学生

高崎市立くらぶち英語村のホームページ。

写真を拡大

 群馬県高崎市倉渕町にある山村留学施設「くらぶち英語村」。山間地の廃校を利用し、2018年4月に開校しました。山村留学では、地域の自然環境や農山村文化を生かした自然体験、農業体験を行うことが特徴です。くらぶち英語村ではこれらに加え、外国人スタッフとともに生活し、日々の暮らしの中で実践的な英語力を身に付けることができます。通年留学のほか、週末や夏休み・冬休みを利用した短期の留学も受け入れており、全国から申し込みが来るなど人気の留学施設です。

 

「留学生」は全国から 「スタッフ」は世界から
 留学生は全国の小中学生から募集し、1年単位で英語村での共同生活を送ります。住民票を異動し、地元の倉渕小学校または倉渕中学校へ転校します。定員は20人程度で、2022年度(第5期)留学生は小学生8人、中学生14人の計22人が留学しています。
 くらぶち英語村での生活では、食事の配膳や後片付け、掃除に洗濯と子どもたちが自ら行います。親元を離れた自立した環境と集団生活で、自立心や協調性、思いやりの心を学びます。


 一緒に生活する外国人スタッフはアメリカやカナダ、中国、タイ、イギリスといったさまざまな国の出身者が集まっています。多くが日本の小中学校のALT(外国語指導助手)出身です。英語の指導経験を生かして留学生の英語レベルに合わせた指導を行います。休日には、外国文化を理解する「Culture Day」などを実施し、多様性の理解にもつなげます。

カルチャー・デイの様子(1)

カルチャー・デイの様子(2)

 

■ 木のぬくもりの感じられる空間で学ぶ
 生活の拠点となる寄宿舎は、地域の木材を使用した木造2階建ての建物。木のぬくもり溢れる開放的な空間で、1階中央には薪ストーブが配置されています。外部のテラスから食堂まで続く吹き抜けの大空間となっており、留学生とスタッフが集う場となっています。ほかにも学習室や調理室、浴室、洗濯室など生活に必要な機能、設備を備えています。

建物外観

中の様子

薪ストーブ

食堂の様子

学習室のようす

フロントの様子 

「留学生」の1日の生活

 留学生の基本的な1日の流れを紹介します。平日の起床は午前5時50分。午前6時5分から外で英語のラジオ体操と朝のミーティングを実施します。ミーティングはキッズリーダーが英語で司会をしながら進めます。体操後は、外国人スタッフによる自然の話を聞きます。午前6時20分からの朝食後は、中学生は英語の時間。外国人スタッフと英語を学びます。小学生は午前7時に出発し小学校へ。中学生は午前7時半に出発します。
 帰宅後は、午後6時半まで学校の宿題や趣味、風呂の時間にあてます。また、小学生は外国人スタッフとマンツーマンで英語の勉強をする「セルフスタディー」を行います。午後6時45分からは夕食。その後は掃除と洗濯をして、午後8時から全員でミーティングをします。1日の振り返りや生活で気になったことを発表・共有します。また、それぞれが設定した目標の進捗をスタッフと確認します。目標は4月、9月、1月に設定。各学期中に「何をできるようにするか」を自分で考え、それに向けて行動します。その後は午後9時まではフリータイム。中学生は午後9時半までセルフスタディーの時間になります。小学生は午後9時に就寝、中学生は午後10時に就寝です。


 休日は外国文化体験やキャンプ、田植え、川遊び、山登りなどさまざまな自然体験を行います。

セルフスタディーの様子

楽しいお菓子作り

 寄宿舎にテレビはなく、当然スマホも禁止です。情報収集は新聞を読むことで、朝は取り合いになることもあるのだとか。今の社会ではやろうと思っても実現が難しい生活ですね。くらぶち英語村は、子どもたちがさまざまなことに挑戦し、集中して学べる環境が整えられている。そんな印象を持ちました。

(編集部=臼井晃斗)

ページトップへ